”がんばって”と言われると
こんにちは。kokoronokoe blogです。
HSPの私が最近、心で見つめ直しているある言葉について、
今日は書いていきたいと思います。
”がんばって” と、言われること。
勉強や仕事、新しいことに挑戦するときや人間関係の悩みを抱えているとき。
家族や友人、大切な人から”がんばって”と言われた経験は、
誰にでもあるのではないでしょうか。
そして、私たちも身近な人に会話のなかで、あるいはSNSのメッセージのなかで、
何気なく、励ましの言葉として使っていると思います。
そんな、自分にとって聞き慣れた言葉でも、
本当につらいとき、がんばりたいけれど心と体が悲鳴を上げているとき、
この言葉は苦痛に耐え続けている心を追い詰めてしまいます。
そして実は今の私が、この状況にあります…
私事ではありますが、仕事について悩んでいる現在、
私を支えてくれる家族や大切な人たちは、
”がんばって”
と言わず、見守ってくれています。
そんな中、唯一 ”がんばって” と声を掛けてくる人。
それは 自分自身 なのです。
有難いことに、周りの人は「もう十分がんばってるから、もう無理しなくていいよ」
「目の前のできることを自分のペースで取り組めたらそれで十分偉いよ」
と、私自身を肯定してくれます。
それでも、私の頭にはこのような声が鳴り響きます。
- 「自分より他の人の方ががんばっているのだから、私もがんばらなきゃ」
- 「辛い気持ちに負けているのは、自分の甘えではないか」
- 「応援してくれているからこそ、がんばらないと失望されてしまうかも」
がんばることに限界を迎えているにも関わらず、がんばらないことに恐怖を
感じてしまうため、一旦何もせず休む、自分を労わる、自分を認めてあげるといった
ことが難しいのです。
そうして、気づけば涙が溢れてしまうこともしばしば。
だけどこれは、きっと私だけではないはず…
HSPやAC気質の人にとって、日常の大きな悩みの一つではないでしょうか。
ではどうすれば…?
自分に”がんばって”と語り掛けないよう、
思考を切り替えようと何度も試したことがあります。
しかし、私はなかなか上手くいきませんでした。
実際、今も苦しんでいますので…
そんな私でも、少し心が軽くなる思考を少しずつ見つけ始めることができたので、
ここで皆さんと分かち合えたらと思います。
- 自分の「がんばる」と他人の「がんばる」は全くの別物
- 本当にがんばるべき人生の場面に気づく
- 毎日の「がんばり」回数の目安を決めておく
1. 自分の「がんばる」と他人の「がんばる」は全くの別物
「周りががんばっているから自分もがんばらなければ」という思考ですが、
そもそも私たちの努力できるキャパシティーはそれぞれ異なります。
それは生まれ持った気質や、過去の経験で得た視点や培った能力など、
人間一人ひとりを構成する要素が違うから。
だからこそ、自分の「がんばる」という概念も、がんばれる範囲も
他者と比較することはできないと、私は思うのです。
がんばりは「比較してはいけない」のではなく「比較できるのもではない」という
前提を意識するだけで、「がんばらなければいけない」という固定概念を
少し異なる側面から見つめることができるのではないでしょうか。
2. 本当にがんばるべき人生の場面に気づく
がんばり続けていなければ、不安で居たたまれない気持ちになる。
そういったことが、繊細な心の持ち主には頻繁に訪れます。
「がんばって当たり前」「がんばれない自分はダメな人間だ」
と、がんばることを自分の価値を決める基準としているのです。
しかし、何をしても心が沈んだまま、楽しい時間にもふと辛いことを思い出して
悲しくなる、涙が止まらない…などなど、がんばりすぎている心身はSOSサインを
出しています。それは、自分自身を守るため。
学校にしても会社にしても、必ず休み時間やお昼休憩がありますよね。
つまり、私たちには「休む」ことが不可欠なのです。
それらと同じように、人生という期間において心の休み時間も必要。
だからこそ自分で、「〇〇するときだけはがんばってみよう」と
自分が心の底から向き合いたいことを見つめ、その時期を設定してみると、
ほんのわずかでも、「がんばらず、休憩する時間」を肯定する一歩を
踏み出せるのではないでしょうか。
がんばらないことが難しい性格だからこそ、がんばり時を自分で作ることができれば、
がんばること=自分の価値 という公式から抜け出し、
がんばること=人生の大切な場面でチャレンジしてみること という新たな公式と
出会うことができるのだと思います。
がんばりと休憩は常にペアであること。
がんばりと休憩をいつもくっつけてあげることで、
自分が本当にがんばりたいときのための活力を育てていきたいですね。
3. 毎日の「がんばり」回数の目安を決めておく
上記したように、がんばりたいときにがんばることができたら、
それだけで十分だと私は思います。
それでも、がんばり続けてきた人にとって、急に切り替えることは
難しいと感じることもあるのではないでしょうか。
そんな時には、自分で「今日は〇〇と△△の二つだけやってみよう」と
具体的に提示してあげると、がんばりすぎない一日を過ごせるのです。
ここで大切なのは、自分が「これくらいできるだろう」と思っている数より
少なく設定しておくこと。
この「がんばり回数」の目安が、自分に課すノルマとならないよう気を付けていれば
徐々に、自分だけのがんばりと休憩のバランスを見つけることができると思います。
まとめ
以上が、”がんばって”という言葉について、私が心で見つめ直していたことの
ご紹介でした。
がんばることは素敵なことですし、今までがんばってきたことが今の私たちを
築いています。
しかし、がんばるには心身の休憩時間が必要なのですね。
私も現在進行形で、 ”がんばって” という自分自身の声と日々戦っています。
どうか今回の記事が、自分や他者からの ”がんばって” という言葉に苦しんでいる
あなたの心にとって、かすかな光となっていたら嬉しいです。
自分の心の声に耳を傾け、自分を大切にしていくための道を、
一緒に、一歩ずつ歩んでいきましょう。